「突然、歯が欠けてしまった!」そんな時、どうしたら良いか分からず、不安になる方も多いのではないでしょうか?歯が欠ける原因は虫歯や外傷、生活習慣などさまざまで、適切な対処をしないと症状が悪化することもあります。
ここでは、歯が欠けた際の応急処置から治療法、そして原因別の予防策まで詳しく解説します。大切な歯を守るために重要な内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
Contents
歯が欠けてしまったときの応急処置
歯が欠けたときの初期対応は、その後の治療結果を大きく左右します。慌てずに、落ち着いて適切な対処を行いましょう。
欠けた歯の破片を保存する
もし欠けた歯の破片が見つかったら、捨てずに保管しましょう。清潔な容器に水や牛乳、または生理食塩水を入れて、その中に破片を浸けてください。歯科医院での修復時に、この破片が役立つことがあります。
ただし、食事中などに破片を飲み込んでしまうことも少なくありません。その場合でも焦らず、次の対処に進みましょう。
口の中を清潔に保つ
欠けた部分から細菌が侵入するのを防ぐため、ぬるま湯や生理食塩水で軽くうがいをして、口の中を清潔に保ちましょう。ただし、強くうがいをすると欠けた部分に刺激を与えてしまうため、優しく行うことが大切です。
痛みや腫れがある場合は?
もしも、痛みや腫れがある場合は、市販の鎮痛剤を服用しても構いません。患部を外側から冷やすことで腫れを抑える効果が期待できます。直接、氷を当てたりせずに、タオルなどで包んで使用しましょう。
これらはあくまでも一時的な対策です。症状の有無に関わらず、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
できるだけ早く歯科医院を受診する
歯が欠けた部分をそのままにしておくと、虫歯や炎症が進行しやすくなります。早めに専門家の診断を受けましょう。
歯科医院では、欠けた歯の状態に応じて最適な治療が受けられます。初期対応をしっかり行い、早めに受診することで、治療がスムーズに進み、大切な歯を守ることにつながります。
なぜ歯が欠ける?知っておきたい5つの原因
歯が欠けるというのは、あくまでも結果として起こる現象。
多くの場合、それ以前に歯に何らかの悪影響を及ぼす原因が存在しています。つまり、歯が欠けるのを防ぐためには、その原因を知り、生活習慣などを改めることが大切です。 ここでは、歯が欠けてしまう主な原因を5つご紹介します。
虫歯
最も一般的な原因の一つが虫歯です。虫歯によって歯の内部が弱くなり、外からの衝撃で欠けやすくなります。特に、進行した虫歯では気づかないうちに歯がもろくなり、突然欠けるケースも少なくありません。
歯ぎしり・食いしばり
無意識のうちに歯に過剰な力をかけてしまう歯ぎしりや食いしばりも、歯が欠ける大きな原因です。特に就寝中の歯ぎしりは歯に負担をかけ、欠けやすくなる要因となります。ストレスが引き金になることも多いため、日常生活でのストレス管理が重要です。
外傷や事故
スポーツ中の衝突、転倒、交通事故など、物理的な衝撃によって歯が欠けることがあります。特に前歯は衝撃を受けやすいため、スポーツをする際にはマウスガードの使用など予防策を講じることが大切です。
酸蝕症(さんしょくしょう)
酸性の飲み物や食べ物を頻繁に摂取することで、歯のエナメル質が溶けてもろくなる「酸蝕症(さんしょくしょう)」も原因の一つです。酸蝕症が進行すると、歯が薄くなり、軽い力でも欠けやすくなる可能性があります。
加齢による歯のすり減り
年齢を重ねるにつれて、歯は自然にすり減り、強度が低下します。これにより、若い頃には耐えられた力でも歯が欠けやすくなることがあります。
歯が欠けた程度別|最適な治療法と費用の目安
歯が欠けた場合の治療法は、欠けた範囲や症状の重さによって異なります。それぞれの治療法と費用の目安を知っておくことで、安心して適切な治療を選択できます。
小さな欠けの場合|コンポジットレジン修復
治療内容 | 歯の表面が少し欠けた場合、歯科用プラスチック(コンポジットレジン)で欠けた部分を補修します。短時間で済み、自然な仕上がりが期待できます。 |
費用目安 | 1,000円~3,000円程度(保険適用の場合) |
中程度の欠けの場合|インレーやクラウン
治療内容 | 欠けた範囲が広い場合や噛み合わせに影響がある場合は、詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)で修復します。 |
費用目安 | 保険適用: 5,000円~15,000円程度(主に金属製)。 自由診療: 30,000円~100,000円程度(セラミックやジルコニアなど、見た目や耐久性に優れた素材)。 |
インレー
虫歯などで歯の一部を削った後に、その部分を補うために作られる詰め物のことです。歯型を取り、その型に合わせて作製されるため、精密にフィットし、噛み合わせも調整できます。
インレーはコンポジットレジン修復とは違い、型取りをして作成した詰め物を装着する間接的な修復法で、中程度以上の欠けや噛み合わせの補修に適しています。また、インレーは金属やセラミック、ハイブリッドレジンなど、耐久性や審美性に応じた素材を選べる点でも異なります。
クラウン
虫歯の進行や破損などで歯が大きく欠けてしまった場合に、歯全体を覆うように被せる人工の歯のことです。歯の形や機能を回復させることができます。
大きな欠けや折れの場合|抜歯とその後の治療
歯根まで深く損傷している場合は、抜歯が必要となることがあります。その後の選択肢として以下の治療法があります。
治療内容 | 説明 | 費用の目安 |
---|---|---|
インプラント | 人工歯根を埋め込む方法。見た目と機能性に優れ、長期的な耐久性があります。 | 300,000円~500,000円程度(自由診療) |
ブリッジ | 周囲の歯を支えにして欠損部分を補う治療。比較的短期間で完了します。 | 20,000円~150,000円程度(保険診療と自由診療で異なる) |
入れ歯 | 部分入れ歯や総入れ歯を選択できます。コストを抑えられるのが特徴です。 | 10,000円~50,000円程度(部分入れ歯の場合、保険適用可能) |
上記3つの治療法の違いについては下記のコラムで詳しくお話していますので、ご興味のある方はご覧になってください↓
放置は厳禁!欠けた歯がもたらすリスク
歯が欠けた状態をそのまま放置すると、見た目だけでなく健康にも深刻な影響を及ぼすことがあります。
- 虫歯の進行
歯の欠けた部分は細菌が侵入しやすく、内部で虫歯が進行する可能性があります。 - 歯周病の悪化
欠けた部分が原因で歯茎への負担が増し、歯周病が悪化することがあります。 - 噛み合わせの不調
欠けた歯を放置することで噛み合わせが悪くなり、他の健康な歯にも影響を及ぼします。顎関節症や頭痛など、全身的な症状が引き起こされることもあります。 - 見た目の問題
前歯が欠けた場合、笑顔や会話の際に見た目の印象が悪くなる可能性があります。 - 痛みや神経のダメージ
歯が大きく欠けている場合、神経が露出している可能性があります。放置すると激しい痛みが生じたり、神経が死んでしまうこともあります。
欠けた歯は早めの対処が肝心
以上のように欠けた歯を放置すると歯の状態がさらに悪化してしまい、健康な歯にも悪影響を及ぼす可能性がありますが、適切な治療を受けることで、欠けた歯の機能や見た目を回復することができます。
歯が欠けてしまったかたは、まずは北村総合歯科にご相談ください。当院では、患者様一人ひとりに寄り添った丁寧なカウンセリングを行い、精密な診査・診断に基づいた治療のご提案をしております。
機能性も重視しつつ審美歯科の観点から天然歯と見分けがつかない自然な仕上がりも追求できます。歯が欠けてしまった際には、放置せずに、まずはお気軽にご相談ください。
北村英二 院長について
「歯医者は怖い!」―子どもの頃、私もそう思っていました。説明もなく痛い治療はトラウマでした。だからこそ、北村総合歯科では、患者様の不安に寄り添い、丁寧な説明と痛みの少ない治療を大切にしています。
日本大学松戸歯学部卒業後、様々な歯科医院での経験を経て2021年に開業。インプラント治療はもちろん、虫歯や歯周病、予防歯科まで幅広く対応し、地域の皆様の歯の健康をサポート。「ここに来てよかった!」と思っていただけるよう、笑顔でお待ちしています。お気軽にご相談ください。