「私は骨粗鬆症だからインプラントはできないかも?」と思われている方。
骨粗鬆症の方でもインプラント治療をすることは可能です。
ただし、インプラントはあごの「骨」が関わってくる治療なのでいくつか注意点もあります。
ここでは骨粗鬆症の方がインプラント治療を受ける上でどんなリスクがあるのか?について分かりやすくお話しさせていただきます。
当院は骨が薄い方でも対応できる骨造成も行っています。気になる方はお気軽にご相談ください。
インプラント治療の注意点について
冒頭でもお伝えした通り、骨粗鬆症の方でもインプラント治療は可能です。
ただし、あごの骨にインプラント体を埋め込むという治療の性質上、骨粗鬆症の方の場合、次のようなリスクがあることも事前に知っておいてください。
インプラントがあごの骨に固定しにくいリスク
インプラントはあごの骨にインプラント体を埋め込み・固定することで歯根の代わりにする治療法です。
そのため、あごの骨密度が低下している状態ではインプラントが骨にしっかり固定されないリスクがあります。
これを防ぐために骨を再生する治療(骨造成)を事前に行い、あごの骨密度を改善させてからインプラント治療を行う必要があります。
手術後の骨の治癒が遅れるリスク
骨粗鬆症の方は、骨の治癒能力が低下しているためインプラント治療を受けた後に、インプラントが安定して使えるようになるまでに期間が長くかかる可能性があります。
上でお伝えした骨の再生治療をする期間も合わせると、一般の方と比べて治療にかかる期間が長くなる傾向があります。
インプラント治療後に骨が吸収するリスク
骨粗鬆症は骨の量が減少する病気のため、インプラント治療後に骨が吸収し結果としてインプラントが失敗につながる可能性があります。
これを防ぐためには、「お口の中を清潔に保つ」「定期的に歯医者へ通院する」など、インプラント治療の一般的なフォローアップと同時に、骨粗鬆症の治療も同時に行っていただくことをおすすめしております。
骨粗鬆症の治療薬による副作用のリスク
骨粗鬆症の治療に一般的に使われているビスフォスフォネート製剤(BP剤)というお薬は、骨からカルシウムが出てしまうのを防ぎ骨密度を増加させる働きがあります。
この薬を服用していると、原因はまだ明確ではありませんが抜歯などをきっかけに、骨に細菌が感染しやすくなり、骨を腐らせしまうリスクがあることが分かっています(薬剤性顎骨壊死:がくこつえし)。
インプラント治療の場合もあごの骨に関わる外科手術を行うため、このリスクについても気をつけておく必要があります。
骨粗鬆症のお薬を服用しているお方は、事前にこの点をお医者さんと確認しながら治療を進めていく必要があります。
※使用薬剤によっては、インプラントができない場合もございます。
骨粗鬆症でもインプラント治療は可能
当院では、骨粗鬆症の方でもインプラント治療を受けていただけるように骨を再生する治療(骨造成)にも対応しています。
万が一、他医院でインプラントができないと言われてしった方も諦めないでください。
まずは無料相談をお受けいただいて、インプラント治療ができるかどうか詳しくお話しをさせていただきます。
※医療広告ガイドラインに基づき、自由診療に関する費用および治療に伴うリスク・副作用等の情報を以下に記載しております。
歯を失った部分の顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。顎の骨に固定されるため、天然歯に近い噛み心地や見た目を再現できるのが特徴です。
手術によるインプラント体の埋入後、骨と結合するまで数か月間の治癒期間を経て、上部構造(人工歯)を取り付けます。
インプラント治療に関する費用
内容 | メーカー/処置 | 費用(税込) |
---|---|---|
上部構造(人工歯) | ジルコニア/ハイトランス | ¥143,000 |
ジルコニアステイニング | ¥154,000 | |
ジルコニアレイヤリング | ¥176,000 | |
インプラント体(人工歯根) | プラトン | ¥264,000 |
ネオデント | ¥297,000 | |
ストローマン | ¥330,000 | |
追加処置 | サージカルガイド | ¥66,000 |
ソケットリフト骨造成(GBR) | ¥55,000/本 | |
サイナスリフト | ¥110,000 |
インプラント治療に伴う主なリスク・副作用
インプラント治療は、失った歯の機能や見た目を回復するための効果的な方法ですが、以下のようなリスクや副作用を伴う可能性があります。
- 術後の痛み・腫れ・出血・内出血・感染症
- 神経や血管の損傷による知覚異常・麻痺・大量出血
- 上顎洞の損傷による蓄膿症などの副作用
- インプラントが骨と結合せず再手術や除去が必要になる場合
- 糖尿病や骨粗鬆症など全身疾患によるリスク増加
- 口腔衛生不良によるインプラント周囲炎と脱落のリスク
- 食べ物の詰まりやすさ・噛み心地の違和感・高額な費用・長い治療期間
これらのリスクをできる限り回避し、安心してインプラント治療を受けていただくためには、経験と実績のある歯科医院を選ぶことが重要です。

北村 英二(きたむら えいじ)
歯科医師/北村総合歯科 院長
1998年、日本大学松戸歯学部卒業。藤井病院歯科・口腔外科部長、水口歯科クリニック新宿院長を経て、2021年に「北村総合歯科」を開業。
「歯科が苦手な方にも安心して通ってもらえる医院づくり」を理念とし、痛みに配慮した丁寧な診療と患者との信頼関係を大切にしている。診療方針の柱は、再治療のリスクをできる限り抑えた“根本的な治療”と、できるだけ歯を削らず・抜かずに「自分の歯を守る」ための医療提供。口腔外科での豊富な臨床経験を活かし、短期的な対処に終始しない長期的な視点での治療を重視している。
- 日本口腔インプラント学会 専門医
- インプラント講習会のインストラクター
- インプラントメーカー公認インストラクター(プラトンジャパン)
- 日本歯科放射線学会 優良医
- 日本歯科医師会 所属
- 多数の学会発表、インプラント専門誌、学術誌での発表実績あり