Q
グラグラしている歯があるのですが、これって元に戻りますか?
A

結論から言うと、一度、グラグラしてしまった歯はある程度までは戻る可能性はありますが、完全にもと通りにならない場合が多いです。

なぜなら、歯のグラグラの原因はあごの骨が溶けていることにあるからです。

ただし、炎症による一時的な歯のぐらつきであれば、早期に対処することで元に戻る可能性はあります。

歯がグラグラする原因はあごの骨の減少

歯がグラグラしてしまう原因は、多くの場合、歯を支える周りの骨(歯槽骨)が溶けてしまうことが原因です。

そして、一度、破壊されてしまった骨は再生されないため、骨が溶けたことによって下がってしまった歯茎は元の高さまで戻ってくることはありません。

歯を支える周りの骨が溶けてしまうのはなぜ?

歯を支えているあごの骨(歯槽骨)は、どうして溶けてしまうのでしょうか?

それは、炎症による免疫反応によって、膿や外敵を排除しようする働きから骨が自ら溶けてしまうからです。

そのため、歯茎の炎症を長期間そのままにしていると、炎症反応によって歯槽骨が少しずつ溶けてしまうので、炎症が治まった後でも歯のグラグラだけが残ってしまうのです。

「ただの炎症だから大丈夫」とは思わずに、歯茎の腫れが治らないときは早めの受診がおすすめです。

歯茎の炎症を引き起こす主な原因

歯茎の炎症を引き起こす原因は主に4つあります。

  1. 歯周病による炎症
  2. 歯並び・噛み合わせの不具合
  3. 虫歯などで歯が割れてしまう
  4. その他の原因による歯の根っこの炎症

歯周病による炎症

歯磨きがしっかりとできていないと、歯と歯肉の間に細菌が溜まり炎症を引き起こします。

歯周病による炎症がひどいケースだと、歯茎と骨が下がっているにもかかわらず、炎症で歯肉が腫れているため、見た目は歯茎が下がっているようには見えない場合もあります。

歯並び・噛み合わせの不具合

歯並びが原因で噛み合わせの力が分散されずに特定の歯に負担がかかることで、歯茎の炎症が引き起こされることもあります。

また、歯並びが悪いと磨き残しが発生しやすく、歯周病、歯茎の炎症へと発展するケースも多いです。

虫歯などで歯が割れてしまう

虫歯によって脆くなった歯が割れてしまうと歯茎に炎症が起き、周りの歯までグラグラしてきてしまうことがあります。

もともと悪い歯が1つだったとしても、炎症が起きることで周りの歯までグラグラしてきたり悪影響を与えてしまうので注意が必要です。

その他の原因による根っこの炎症

上記の他にも、いろんな原因で歯の根っこが炎症を引き起きることがあります。

単なる炎症による歯のぐらつきであれば、早期に対処することでグラグラは元に戻りますので、気になる方はお早めにご相談ください。