せっかく虫歯の治療が終わったはずなのに、治療をした歯が冷たいものがしみる・・・。

こんな症状があったら残念ですよね。

でも、これってそんなに珍しいことではありません。

ここでは、虫歯の治療をした後で、冷たいものが染みるようになる原因と解決方法についてご紹介します。

冷たいものが歯にしみる仕組み

最初に冷たいものが歯にしみるメカニズムについてお話させていただきます。

こちらは歯の断面図です。

私たちが「歯」とイメージしているものは、白い表面の「エナメル質」の部分です。

その下には「象牙質」と言われる少し柔らかい組織があります。

この象牙質には神経につながる管がたくさん通っていて、ここに冷たいものなどが触れると刺激が直接、神経に伝わって痛みとして感じます。

これが歯がしみる仕組みです。

歯の治療という側面でいうと、象牙質にまで進んだむし歯を、歯の神経をとらずに治療した場合に起こりやすくなります。

その具体的な要因についていくつか見ていきましょう。

神経が過敏になっている

治療で歯を削った直後は神経が過敏になっているため、冷たいものがしみたり、痛みを感じやすくなります。

虫歯や治療によってエナメル質が削られて象牙質が剥き出しになったところに神経が触れることで「歯がしみる」という症状が起きるからです。

虫歯の範囲が大きい

虫歯の範囲が大きいとそれだけ神経ギリギリまで歯を削らなければいけません。

このような場合に「歯がしみる」という症状は起きやすくなります。

虫歯かな?と思ったら、痛みが増して悪化する前に治療をしていただくことで、このようなリスクを減らすことができます。

詰め物の材料の問題

先ほどの虫歯の範囲が大きいケースの場合、白いプラスチックの詰め物では耐久性に問題が生じてしまうため、より耐久性に優れた銀歯を入れることが多いです。

ところが銀歯は耐久性では優れているものの、プラスチックの素材と比べて熱伝導性が高いため、熱い物や冷たい物の刺激を神経に伝えやすくなってしまいます。

これが原因で歯がしみるという症状が起きやすくなります。

詰め物に関しては、熱伝導性が低い自由診療の材料を選ぶことで解決することもできます。

歯科治療で最も優れた材料の一つ「セラミック」

銀歯は歯がしみやすいだけでなく、見た目でいかにも虫歯の治療をしたというのが分かってしまいますよね。

この見た目の問題や機能性という点で、現代の歯科治療でもっとも優れている素材の1つがセラミック(自由診療)です。

銀歯をするならセラミックの方が良いかもと思われた方はこちらのコラムもご参考になさってください。

治療後、歯がしみなくなるのは2週間くらいから

今現在、歯がしみているという方も治療がちゃんと完了していれば、この状態がずっと続くということはありませんのでご心配は要りません。

一時的に剥き出しなった象牙質は時間とともに自然治癒していき、第二象牙質が作られていくのでやがてしみなくなっていきます。

その期間は、個人差が大きく2週間くらいから長くて数ヶ月続く場合があります。

万が一、痛みが数週間以上続き、さらに痛みが増してきた場合は神経を抜くなどの処置が必要かもしれませんのでご相談ください。

歯がしみるのは神経が生きている証

「歯がしみるから神経を取ってしまいたい」

そう言われる患者さんもいらっしゃいます。

でも、冷たいものがしみるということは、逆にいうと歯がちゃんと生きているという証拠です。

歯の神経を抜いてしまうと、栄養が補給されなくなった歯は年々変色し、強度の面でももろくなってしまいます。

当院では、患者様の歯をできるだけ長持ちさせるために、回復する可能性のある神経はできるだけ残すように心がけていますので、その点もご理解いただけると幸いです。

万が一、治療後も歯がしみるのがなかなか治らない場合、痛みが増してきたというときはいつでもご相談ください。